連日30度を越す夏日が続いています。

この頃になると「赤茶色の尿が出る」「尿の勢いがない」「尿の量が少な い(出が悪い)」などの訴えや質問を多く受けるようになります。
本日は夏期の排尿について考えたいと思います。

気温が高くなると体温を一定に保つために、発汗や水蒸気を出して体温を調節しようとします。真夏日の日本の気候(晴れ)では、体重50kg、
身長165cmの平均的な人で水分の出入れはほぼ表1のようになります。食事やお茶などで多くの水分をとっても、汗や水蒸気にまわる割合が
多く、尿としては500~1000mlとなります。

この場合、尿は濃縮されており、比重は高く、尿の色も紅茶の出すぎたような色調になります。人によっては、この色を血尿や、肝機能障害
(黄疸)時の尿と誤ったりすることがあります。摂取している割に尿量が少ないので腎機能が悪くなったのではと考えすぎる人もいます。

また日常生活では、外室前に排尿、食事の前に排尿、寝る前に排尿
など排尿の時間表が決まっている人も多く、冬期と比較してその時間に貯まっている尿量が少ないため、尿の勢いが悪くなっていることが多く
みられます。

ちょうど図1に示した理屈です。すなわち、タンクに水を一杯まで入れて蛇口を開けると勢い良く水は出ますが、あまり入っていない場合は蛇口を開けてもチョボチョボしか出ません。夏と冬でこれほど差があることを理解してほしいと思います。

また、一方で血液がネバネバして血管がつまりやすくなったりしないように、尿の量が少なすぎて腎臓に負担をかけすぎないためにも夏期には十分な水分をとるように心がけていただきたいと思います。
特に高齢者ではのどの渇きを自覚しにくくなっていますので特に気を
つけていただきたいものです。

  <表1>

   夏期の水分の出納 60㎏ 165㎝

(入)

(出)

食事

1000~1500

汗・水蒸気

2000~3000

水分
(茶、コーヒーなど)

1500~2500

尿

500~1000

体の中で
合成されるもの

100~200

便

100~200

2500~4200

2500~4200